「夢の残滓」予告
…… 制作 : 2002.10 ……

「お前が、俺の背を押したのだ。後悔するなと言ったはずだ」
セトは恐ろしいまでの真剣な瞳をして追いつめるように見つめる。
あの時イシズは、ただこの男を死なせたくなかった。それがこんな結果を生んでしまうなどわかるはずもない……だけど罪は罪。
己を射ぬくような瞳から眼をそらす事も、何かいう事もできず、ただ立ち尽くすイシズに、セトが腕を伸ばした。
抱きしめられたイシズは少し高い場所にいたので、セトの吐息を胸元で感じ、思わずイシズの頬に朱が走る。
その彼女をセトは拒む事を許さぬように強く抱きしめる。そしてその腕は拒まれる事を恐れるように、ほとんどわからないほどわずかに震えていた。
それを感じたイシズは、その腕を拒むことが出来なくて………セトを優しく抱き留めることしかできなかった。

「夢の残滓〜Extra Volume〜」の話しの、少し後の設定で書きました。もともとポストカード用に描いた絵です。ポストカードには、上のミニ小説もついてました。予告みたいな感じですかね(^_^) で、さらにこれからしばらくたった話が「エジプト千夜一夜物語」収録の「オアシス」になるわけです。


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