FROM MIKKO-sama

「女神と出会った日」

蘇護達を助け出して天化達が宿営地に戻った。
「ただいまさ〜、」
太公望と天祥がいた。
「おかえりー!!とーさま 天化にーさま!!」
「おお!おぬしら戻ってきたか。で、蘇護達はどうじゃったか?」
「それがよ、太公望殿、蘇護どのはナタクの言う病気にかかっててな・・ 薬ができてるって聞いて急いで帰ってきたって訳だ」
「ふ〜む、そうかそうかやはり呂岳のせいであったか、 ではすぐに薬を運ばなくてわならんな。今、雲中子とヨウゼンが 作っておるからすまぬが武成王届けてはくれんか?」
「あぁ、もちろんだぜ。んじゃ行ってくる」
行こうとする武成王の服を引っ張り、
「とうさまー!僕も行くー!!」
と天祥が言う。
「天祥 お主は病み上がりであろう、大丈夫なのか?」
「大丈夫 !大丈夫!あのお薬すごくよく効くんだもん!!」
「ありゃ、天祥 お前もかかってたさか」天祥は武成王の腕にぶら下がって
「うん!だけどもう元気 元気!」
「しかたね−な、ほら行くぞ」
武成王はそう言って行ってしまった。
「スース 俺っちは何かするさ?」
「いや 、 ご苦労であった 天化は好きにしておくとよいよ。」

 


天化は一人宿地を歩いていた。
(・・・・好きにって言われてもさね〜、俺っち暇さ・・。)
変な声が聞こえてきた。
「ちょっとーー!!ハニー待ってよーー!!私たち夫婦じゃない!」
「バカかお前は!!おれはお前なんて趣味じゃねーー!!」
天化の目の前を マッハで通り過ぎる二人。
天化は 煙草をポロリと落としてしまい、
「なにさ 今の・・」
(今・・モグラを誰か追いかけてたさよね・・夫婦とか・・ハニーとか・・・・・・いったい俺っちのいない間何がおきたさ〜〜!?)
困惑しながら天化は二人の後ろ姿を見た。
「誰さ あの女、 変った髪形さ・・」
ぽつりと言った。すると土行孫がうまく土に逃げ込むと、
「あーー!!ずるいわ!!ハニー!!!」
蝉玉も もぐろうと穴に飛び込む・・もちろんお決まりのパンツ丸出しでつっかえるそれでも、
「ハニー!絶対逃がさないわよー!」
と穴に叫ぶ。
(なっ、なんて執念さ・・へっ変な女さ・・・・・パンツ丸見えさ・・)
と天化が引いていると、
「ちょっとー誰かいないー?出れないから出してー!!」
天化はあたりを見回す。
(げっつ!俺っちしかいないさ!!)
「誰もいないのー?」
「・・ぁ ・・いるさー!」
と言いながら蝉玉に小走りで近づく。
「いるんなら早く出してよ!!」
「ぁ・・わかてるさ」
(なんかこの女態度デカイさ・・)
天化はあまり足を見ないように顔を横向けながら、
「じゃ、引っ張るさ!」
ちょっと力を入れて引っ張ると簡単に蝉玉は抜けた。
(か・・軽いさ・・)
「ふぅ、助かったわ、あんた ありがとね」
座ったまま蝉玉が言うと、
「あぁ、・・別にいいさよ」
(顔は・・かわいいさ・・・)
「さっ!ハニー探さなきゃ!!」
そう言って蝉玉が立ち上がる。
「あんた、モグラの事好きさ?」
「・・も 、モグラ〜!!あんたハニーになんて事言うわけ!!」
「も・・モグラはモグラさ!」
蝉玉は天化を指差して、
「あんたむかつく!!」
天化はムッときて、
「悪かったさね〜!!」
と怒る。
「じゃーね!!バーカッ!」
蝉玉はそう言って走っていってしまった。
(なにさ・・あの女・・・・)

 


その夜 天化は宿営地の警備の番で門のところに座っていた。
(何で戻ってそうそう当番さかね〜、 俺っち眠たいさ)
「天化くん、眠たそうだね大丈夫かい?代わろうか?」
何冊あるんだと思わせる量の書類をもったヨウゼンが話しかけてきた。
「俺っち 平気さ、それよりヨウゼンさん こんな時間にどうしたさ?」
「今この資料集めてきたとこなんだ、これ まとめないといけないからね。今から師叔や周公旦達と徹夜だよ。」
「へー、大変さね」
天化はヨウゼンの顔をじっと見て、
「・・・ねぇ ちょっと聞いていいさか?」
「どうしたんだい?」
「・・・な・・なんか俺っちいない間に変な女入ったさ。だ・・ ・・ 誰さ・・あいつ・・ ・・・・ 」
うつむいて天化は言った。
「あー、せ・・」
ヨウゼンは言うのを一瞬やめてクスッと笑い、
「あの娘はついこの間までスパイやってたんだよ、天化くん。今は もう こっちについてくれたけどね。それがどうかした?」
とヨウゼンはニコリとして言った。
「い・・いやなんとなく」
(なんで俺っちこんな事聞いたさ?・・そうさ!あいつがうるさかったからさ。そうさ!!そうさ!!)
「じゃ、警備がんばってね」
嬉そうにヨウゼンは言うと天化が、
「あっ、 な ・・名前は・・・・・」
「名前は自分で聞いたほうがいいよ 天化くん!」
(行ってしまったさ。・・ヨウゼンさんも名前ぐらい教えてもいいさ)
それからずっと天化はボーとしていた。
(スパイだったさか・・あの変な女)
(モグラが好きさか・・変ってるさね〜・・)
ずっとそんなことを考えていたそして、
(!なんで俺っちがこんな事考えないといけないさ!!もう忘れるさ!!・・ヨウゼンさん なんで笑ってたさかね〜・・)
天化は顔を上げた。だいぶ向こうに人がいる。
(誰さ? )
天化が近づく。月明かりでだいぶ見えてきた。
(あ ・ ・・・・あの女さ・・どうして・・)
蝉玉は一人立って月を見ていた。目にはうっすら涙が浮かんでいた。
「あ・・・・」
涙を見てつい声が漏れた。
(しっシマッタさ〜!!)
蝉玉が振り向き、
「あんた・・昼の・・・・・」
「あ!ああ!お・・俺っちは ・・その・・・・ 警備係で・・誰かいたから・・・ その・・・」
「・・ま、いいわ別に! ・・ ・・・・・・・でもショック〜!!あんた今見たでしょ!」
「えっ!?」
間の抜けた声で天化がこたえる。
「泣いてたの見たでしょ!」
「あぁ・・」
(やっぱりまずかったさかね〜・・・・)
「私 決めてたのよ!涙は女の武器なんだから好きな人の前以外では泣かないって!!」
「・・そ そりゃ悪かったさね!!」
(モグラの前では泣くってわけさね・・)
変な沈黙が続く・・そんな時蝉玉が下を向いて口を割った。
「・・・ ・・でも ・・変なの、ハニーの前じゃ泣けないの いっつも嫌われてて泣きたいはずなのに泣けないの。どうしてかな・・・?」
再び目にはうっすらと涙が浮かぶ。
(・・・ あ ・・)
天化の目は蝉玉以外何ももう写してなかった。
「あんた・・本当に一途さね、・・ ・・・本当にモグラの事好きさね。」
「わかんない・・私 本当に好きなのかな?ハニーの前じゃ泣けないのに」
「だけどいつもモグラの事考えてるさ?」
「昨日まではそうだったわよ!」
蝉玉は目つきをきつくして天化を見て言う。
「今日あんたに会ってから ハニーだけじゃなくなったのよ!!
私が考えてる人は!!・・・」
そう言うと後ろを向いた。
「え?・・・」
(ん?意味分かんねいさ・・だけどきっと・ ・・・こいつただの変な女じゃないさね・・)
「なぁ、俺っち黄 天化っつーんだ。・・・あんたは?」
蝉玉は振り向き、
「とう蝉玉よ」
そういった蝉玉の目から涙が流れ落ち頬をつたった。
(綺麗さ・・・)
「蝉玉 あんたなんで泣いてるさ」
「自分の気持ちがわかんないから」
蝉玉は笑った。
(ホンと綺麗さ・・いつも笑ってて欲しいさ ・・・ ・・ 蝉玉・・)


翌朝
「ハニー!!待ってーー!!」
「誰が待つか!ばかやろうーー!」
声が聞こえた。
(またやってるさね・・よくやるさ)
と思いつつ歩いていた天化の横を土公孫が通りすぎる天化の肩がぽんとたたかれた。
「おはよ!天化」
「!?おはようさ!!」
そのまま蝉玉はマッハで通り過ぎる。
天化はクスッと笑い、
「俺っち・・蝉玉の事好きになってもいいさかね・・」
ぽつりと言った。

きのう俺ちの女神は舞い下りたさ
涙を流した女神を見たらもう俺っちだめさ
もうあんたしか見えないさ・・
俺っち不器用だからうまく言えないさ・・ ・・
あんたが誰を好きでもいい・・ ・・・
俺っち あんたを守るさ

俺っち あんたが大好きさ
俺っち あんたを見ていたいさ
俺っち あんたに笑っていて欲しいさ・・
大好きさ・・ずっと
ー女神さんー

 

- 終 -

 

KAMIKAMII's COMMENT

みっこさまに頂いた、天化・蝉玉小説で〜す☆ ありがとうございます!! 天祥くんはおいらへのサービスでしょうか? うへへへへ〜 (笑)
そういえば、藤竜版では天化と蝉玉の出会いはかかれていませんでしたね。気がついたら天化は蝉玉にらぶらぶだったし。
でも、本当にこんな感じかもしれません(*^.^*) 出合い頭から喧嘩してそう (笑) でも天化、蝉玉の生意気な所もかわいいんだろうな☆(恋は盲目)
楊ぜんに感づかれてる天化がかわいいっす!! って楊ぜん、くせ者〜(^_^;)

宝話扉頁へ戻る