FROM KANNEI-sama

「真夏の夜の出来事」その3

「さあ、次のペア出発してくださーい!!」
天化と蝉玉は姫発の陽気な声と共に墓地へ入っていった。
二人の姿が見えなくなると姫発は小さくガッツポーズした。
墓地へ入った後しばらく二人は無言だった。
(何話したらいいさ?)
(どんな風に話しかけようかな・・・)
二人とも同じような事を考えながら奥へと進んでいった沈黙を破ったのは出発して少したってからだった。

べちょ・・・

「ひっ!!」
突然天化の顔に何かが当たった。
「天化、どうしたの?」
「お、俺っちの顔に何か当たったさ・・」
天化はすぐ近くで浮遊しているものに気が付いた。
よく見てみるとそれはコンニャクだった。
「なんだコンニャクか、ビックリしたさ」
天化はそのコンニャクを墓地の奥へ投げ捨てた
その時蝉玉がクスクス笑い出した
「あーた何がおかしいさ?」
「コンニャクが顔に当たったぐらいでビビるなんて、天化って案外怖がり?」
蝉玉に言われ天化は赤面した。
「悪かったさね・・・」
機嫌を悪くしたのか天化は一人で奥に進もうとした。
「あ、ちょっと待ってよ!!」
(やっぱ言い過ぎたかな)
蝉玉は天化を追いかけようとした。
「キャッ!!」
蝉玉はつまずいて転んでしまった。
「あーもう!!何なのよ・・ってキャァァァァ!!」
見ると地面から手が出ていて蝉玉の足を掴んでいた。
「蝉玉、大丈夫か!!」
叫び声を聞いて天化が戻ってきた。
「天化助けて・・・・」
「わかったさ!!」
天化は蝉玉の足を掴んでいる手を振りほどき、思いっきり踏みつけた。
グシャっという音がして手はバラバラになり、その近くにはモーターなどの部品が散乱した。
(こんな精密で悪趣味な仕掛けを作れるのは大乙先生だけさね)
天化は手の残骸を見ながら思った
「蝉玉大丈夫さ?」
天化は後ろで泣いている蝉玉にたずねた。
「あ、あたしはもう大丈夫。天化ありがと」
天化は蝉玉の顔を見てドキッとした。
(ヤバイさ、ドキドキしてきたさ)
「そっか、じゃあ行こうか」
天化は奥に進もうとした。
「待って!!」
突然蝉玉が後ろから天化に抱き付いてきた。
「怖いから赤雲ちゃん達みたいに手をつないで行こうよ・・」
「べ、別にいいさ。あ、こんな時になんだけどさ、この前ジュース飲んだのゴメンさ」
「もうその事はいいよ。あたしも別に嫌じゃなかったし」
「えっ、何さ?」
「なんでもない・・・・」

 


「やっと着いたさ」
出発してから数十分後ようやくお堂までたどり着いた。
途中いろいろな仕掛けに会って二人ともヘトヘトになっていた。
「後はこれを持って帰るだけさ」
天化は置いてあった御札を2枚取った。
「帰るさ、蝉玉」
天化は来た道を戻ろうとした。
「天化っ!!」
「どうしたさ?」
「あ、あのさこんな時になんだけど天化・・・・好きな娘いる?」
「えっ!!」
突然の蝉玉の質問に天化はまたドキッとした。
「あたしずっと前から天化のコト好きなの。それでいなかったら・・・・」
天化は無言だった。そしてしばらく沈黙が続いた。

 

(やっぱダメだったのかな・・・・・)
蝉玉があきらめかけていた時、天化が口を開いた。
「いいさよ・・・俺っちもずっと前から蝉玉のコト好きだったさ」
「ホントに?」
「ホントさ。それに・・・ちゃんと証拠もあるさ」
そう言うと天化は蝉玉の唇にkissをした。

 


「天化、今のって・・・」
天化が唇を放した後蝉玉の顔は真っ赤になっていた。
「早く帰ろう。みんな帰りが遅いから心配してるさ」
天化の顔も同じように真っ赤になっていた。
「うん!!」

 

その時墓石の一つが動き出した。
「天化ーーーーーやったなーーーーー」
叫びながら墓石が二人の方に向かってきた。
「いやぁぁぁぁぁ、何ーー」
「このぉ!!」
天化は走ってきた墓石を蹴り飛ばした。
「ぐはぁーーー!!」
墓石は天化の蹴りを受け三メートルほど吹っ飛ばされた。
「今のうちに逃げるさ蝉玉!!」
「えっ、う、うん」
二人はその場から逃げ去った。
(あの墓石誰かに似てた気がする)
逃げながら蝉玉はそう思った。

 

こうして姫発の計画通り二人は恋人同士になれたのだが。
「ぐふっ・・・み、見事な蹴りだ・・・」
あの動く墓石の正体は道徳だったのである。
彼は自らお化け役を買って出たのだが結果は見ての通りである。
「よかったな天化、か、かわいいガールフレンドを・・・・」
そう言って道徳は気絶した。
そして夜が明けるまで道徳は墓場の中で気絶したままだったのであった。

 

- 終 -


作者コメント>
やっとこの駄文も完結しました。 途中弟や親にも見つかりそうになったため書くのがのが遅れたりしました(この話夏休みの話なのに書いたの8月31日だし) いろいろ読みにくい所もありましたが、かみかみー様読んでくれてありがとうございました。

KAMIKAMII's COMMENT

甘寧さまより頂いた天化×蝉玉小説です。ありがとうございます〜!! 天化、なんか色んな人にほれた相手知られていて、なにやら不憫なような(^_^;) 一番不憫なのは道徳ですが(笑) でも告白されたとたん強気な天化は意外にちゃっかりさんかもしれません(笑)
実際に地面から手がにょっきり、というのはすげーこわいっすよね、絶対!! 太乙の作ったしかけ、他に何かあったのかしら〜。 木タク×赤雲もかわいいです。そしてナタク&天祥くんもありがとうございました! 私へのサービスっすか!?(^○^) 天祥くんたらさすがは天然道士!!(ってそれは関係ないか) 

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